こんにちは、ねりきりです。
婚姻費用分担請求①陳述書と家計収支表 私ともと夫の提出書面の続きになります。
家族や離婚体験談の人物紹介はこちらをどうぞ。
もと夫の主張書面
主張書面の構成
私は、弁護士が作成した「主張書面」を見るのはこれが初めてでした。
主張書面は「主張書面」「証拠説明書」「証拠」の三つで構成されています。
(詳しくはこちらを参考にしてください↓)
もと夫の主張書面は、前回も書いた通り、主張書面(12ページ)、証拠説明書(6ページ)、証拠(50ページ+CD-ROM)からなり、結構なボリュームでした。
しかし、中身は…。
もと夫の主張
申立人(私)は有責である
私の離婚調停と婚姻費用分担請求調停&審判の場合、私は申立人、もと夫は相手方になります。
もと夫とベンゴ氏は、
私が有責配偶者だから、私の婚姻費用をもと夫が負担する義務はない
と主張しました。
有責とは、(離婚に対して)責任がある、という意味です。
理由
もと夫の言い分は以下の通りです。
長いので多少はしょってます。
・私は過去に不透明な家計管理をしていたため、もと夫が家計管理することになった。
・私はそれに同意したにも関わらず、もと夫が通帳を隠した、お金を使い込んだなどとウソを言って、家族関係を破壊した。
・私は正当な理由なく、一方的に離婚を申し出た。
・もと夫は正常な家族関係を取り戻すため努力した。
・しかし、私はそれに応じず、突然離婚調停を申し立てた。
・第1回離婚調停で、夫婦間で話合いをすることが決まった。
しかし、私は突然逆上し、ハサミを持って暴れ、もと夫のカバンを切り刻むという事件を起こし、話合いが出来なかった。
・第2回離婚調停で、私が無断で別居を計画していることが明らかになった。
・もと夫は離婚のための協議に取り組もうとしたが、私は正当な理由なく別居を強行した。
・別居後、私は無断で自宅に立ち入って、物を持ち出すなど問題を引き起こした。
・もと夫は私の対応に苦労しながら、全ての家事を行い、子ども達の世話をした。
・しかし、私は様々な問題を起こし、もと夫と子ども達の生活の邪魔をした。
・私は多額の費用をかけてファミリー型の賃貸住宅に転居した。その際、もと夫の承諾を得ることなく自宅に立ち入り、多数の物品を持ち出した。
・第3(4の間違いと思われる)回離婚調停で、突然長男が私と同居すると主張した。
・それまで長男は何の問題もなく、もと夫と同居していた。
・長女の同居をもと夫の許可なく強行した。
・その際、私と義兄が無断で自宅に立ち入ろうとしたため警察署へ通報した。
このように、私は夫婦の協力義務(民法752条)に反し、婚姻を継続しがたい状況を作り出した。
有責配偶者が婚姻費用分担を請求することは権利の濫用である。
よって、もと夫が私の婚姻費用を負担する義務はない。
子ども達の養育にかかる費用のみ負担する
婚姻費用の算定について
減額を求める
以下の理由で減額を主張しました。
・私が一方的に離婚を申し出たため、きちんと仕事が出来なくなり、降格した。
・ボーナスがかなり減るはずである。
・子ども達は現在は私と暮らしているが、再びもと夫と同居する可能性が十分ある。
婚姻費用額
本来の計算式に手を加えて、独自の婚姻費用額を算出し、もと夫が陳述書に書いていたのと同じ金額を提示していました。
しかしこの金額、子ども達の養育分にしてもずいぶん安かったんです。(理由はあとで明らかになります)
清算
もと夫は私にかかった費用約30万円を清算してから、婚姻費用の支払いを開始すべきである、と主張しました。
費用の明細は以下の通りです。
預り金
別居前に、もと夫が生命保険料として私に支払ったもの
車検代
別居前に、もと夫が車の車検代として支払ったもの
駐車場代
別居日前後の駐車場代2か月分
私の携帯電話代
別居から現在までの3か月分
プリンタインク代
別居前に私が使用するプリンタのインク代を立替払いしたもの
電話加入権の休止料金
もと夫が支払った工事料4000円のうち、電話加入権の休止料金にかかる2000円は私が負担すべき
※自宅の電話加入権は私名義のものでした。別居したときはそのままにしてましたが、もと夫がベンゴ氏を立てた段階で和解の道が途絶えたため、返してもらったんです。
それにかかった費用の一部を返せ、ということでした。
提出証拠
録音(CD-ROMと反訳文)
私ともと夫が同居していたときに口論になったときのもの。(もと夫は密かに録音していたようです)
写真
私が「切り刻んだ」というもと夫のカバンの写真など。
しかし、ぼやけているため破れているかどうかも判別できません。
そもそも、内側のポケットが一か所破れてるだけなので、切り刻まれてるわけがないんですよね。
メールの印刷
私ともと夫のメールでのやりとりをダウンロードして、一覧表形式で印刷したもの。
私がウソをついた、とか、別居を強行した、とかの証拠らしいです。
後々、私が依頼した弁護士に聞いたところ、改変の余地があるものは証拠能力がない…とのことでした。
なので、この出し方は裁判所的にダメだと思います。
クレジットカードの請求明細やネット通販の購入履歴などを印刷したもの
もと夫がわたしの費用を支払ったという証拠らしいです。
もと夫の主張書面に対する私の考え
デタラメばかりで、ツッコミどころ満載でした。
これについてはまた別記事で書きますが、もと夫の主張書面を読んで、まず疑問を持ったのは、作成日が裁判所で決められた提出期限の2日後だったことでした。
期限に遅れて出された書面が通用するの?
お役所は締め切りに厳格。
そんなイメージですよね。
そもそも提出期限は、ベンゴ氏の希望で、裁判官立ち合いのもと決まったのに、それをベンゴ氏自ら破るとかあり得ない。
そんなこと許されるの? もしかして、裁判所が期限を勘違いしてるのでは…とさえ思ってしまいました。
そこで、家庭裁判所のいつもの担当事務官に電話で問い合わせてみたところ…。
返ってきたのは、一般人の感覚とは違う、裁判所独特の答えでした。