こんにちは、ねりきりです。
自宅土地建物の査定を不服として、私は控訴に踏み切りました。
【離婚裁判体験談】判決の感想。控訴することにしましたの続きです。
家族や離婚体験談の人物紹介はこちらをどうぞ。
控訴とは
控訴期間は、判決を受け取ってから2週間以内。
具体的には送られてきた判決書を受け取った翌日から数えて2週間以内に、第1審を行った裁判所に控訴状を提出します。(ただし、控訴状の宛先は上級審です)
控訴状は正本と副本(相手方分)を用意します。
控訴状の正本に所定の額の印紙を貼り、裁判所に郵券(郵便切手のこと)をおさめます。
代理人委任していれば、これらのことは全て弁護士が行ってくれます。
本人訴訟の場合は、必要な印紙や郵券の額面などは、家事受付の方が教えてくださると思います。
控訴状の内容
控訴状の記載事項は以下の通りです。
記事の下の方に見本を貼っているので、確認しながら読んでくださいね。
第1審の当事者の住所・氏名
代理人に委任している場合は弁護士の住所・氏名なども記載します。
第1審の判決について
- 裁判所
- 事件番号
- 判決言渡し日
- 控訴の範囲
全部敗訴した人が控訴する場合「全部不服であるから控訴する」
一部敗訴した人が控訴する場合は「控訴人敗訴部分につき不服であるから控訴する」などと記載します。
訴訟物の価額
控訴審で争われる対象の金額です。
控訴に必要な印紙はこの金額に応じて変わります。
原判決の表示(主文)
第1審の判決の主文をそのまま書きます。
控訴の趣旨
控訴した人が求める主文を書きます。
控訴の理由
控訴状に書いてもかまいませんが、通常は「控訴理由書」を提出することが多いようです。
控訴理由書の提出期限は、控訴の翌日から50日以内です。(それなりの理由があれば延長も可能のようです)
控訴状は、こうでなければダメという決まった形式はないようですが、慣例的に後に出てくる見本に近いものになると思われます。
私の場合
控訴状
以下のような控訴状を提出しました。
当事者名のところにベンゴ氏の名前がないのは、もと夫が第2審でも彼に委任するかわからないし、相手の代理人名まで書いてあげる必要もないからでしょうね。
「控訴の趣旨」は、私が争うのは財産分与だけだったので、判決の財産分与額に(私が考える自宅土地建物の適正価格)-(判決の評価額)をプラスしたものを求めるだけにとどめています。
控訴理由書
控訴状を提出しておよそ1ヶ月半後に、控訴理由書を提出しました。
主張した内容は以下の通りです。
判決の自宅土地建物の評価額を見直してほしい一択なので、ひたすらそれについて書いてます。
原判決の評価額の認定方法に誤りがあること
第1審で裁判所は自宅土地建物について、私の査定書の評価額が「高すぎる」という理由のみでもと夫の査定書を採用しました。
もと夫の査定書が正当である根拠は、私の査定書よりも「安い」ことだけでした。
この認定のやり方は間違っていると主張しました。
原判決の認定方法が不合理であること
裁判所が採用したもと夫の査定書のデタラメさを説明しました。(詳しくはこちら↓)
ベンゴ氏が主導して取得された査定書と、それを元にして下された判決の評価額は不合理であると主張しました。
自宅土地建物の評価額の正しい認定のありかたについて
それでは自宅土地建物はどんな手法で評価すべきか、2種類の方法を提案しました。
- 私ともと夫、双方の査定額の平均値を認定する方法
- 建物価格を算出する方法
もと夫の査定額が異常に安かった理由は、特に建物の評価額がびっくりするほど安かったからです。
なんと、一般的に実勢価格の7割くらいと言われている固定資産税評価額よりも100万円単位で安かったんですよ。あり得ないでしょ。
そこで、建物の再調達原価から建物価格を割り出す方法を見つけ、それを元に計算する手法を紹介しました。
もと夫の査定書が安すぎることを強調するためです。
不動産鑑定の申し立てを検討していること
「申し立て」はできず、「申し立ての検討」にとどめました。
費用が50万円前後かかると聞かされていたので、どうしても思い切りがつかなかったんです。……はい、意気地なしです。汗
私の主張に裁判所が納得してくれたらいいのに、と期待してしまいました。
もと夫は附帯控訴しました
判決後にベンゴ氏が言った通り、もと夫は本当に控訴しませんでした。
しかし、私の控訴を受けて附帯控訴してきました。
これについてはまた次回に。