弁護士なし離婚調停③警察ざた

Steve BuissinneによるPixabayからの画像 離婚
スポンサーリンク

こんにちは、ねりきりです。

弁護士なし離婚調停②第1回期日の顛末の続きです。

弁護士なし離婚調停②第1回期日の顛末
こんにちは、ねりきりです。 弁護士なし離婚調停①申し立てから調停開始までの続きです。 離婚調停の…
スポンサーリンク

第1回離婚調停の後

もと夫からのメール

第1回離婚調停で「預貯金や家計をオープンにして夫婦で話し合う」「話合いが出来たら、調停を取り下げる」と決まりました。

私はすぐに夫婦で話合うものだと思ってました。
しかし結局、話合いは行われませんでした。

離婚調停は平日だったので、もと夫は家庭裁判所からそのまま勤務先に向かい、私は家に帰りました。
すると、夕方になってもと夫からメールが届いたんです。

今日の調停での変化が頭の中で消化できない。一晩振り返ってあらためて、少しずつで良いので話す機会を持ちたい

は? 何言ってるの?

「話す機会を持ちたい」じゃないですよね。
「話し合う」が調停で決まったことなんだから。
イヤな予感がしました。

しかし、その日、もと夫は上機嫌でお土産まで持って、会社から帰宅しました。

まるで何もかも解決したような顔で。

先延ばし

イヤな予感は当たりました。

「話す機会を持ちたい」というもと夫。

しかし、1日が過ぎ、2日が過ぎ…、じりじり日々を過ごしても、もと夫は今まで通り通帳を隠し持ったまま。
話合いをする気配はありません。

ゆっくり話合いが出来るはずの週末が終わりに近づいたころ、しびれを切らして私から切り出しました。

離婚調停で決まった家計のオープンと話合いはいつやるんですか?

…じゃあ、来週の日曜日に

また一週間後に先延ばし!? 話すだけのことが、なんで今すぐ出来ないの!?

イライラが募りました。

スポンサーリンク

警察ざた

事の起こり

事件が起きたのはそれから一週間後でした。

もと夫の先延ばしで私の沸点はかなり低くなっていました。
もと夫は「調停で全て解決した」のに私がごねている、とでも思っていたのでしょう。

その日、夫婦ゲンカが勃発して。

私は調停で決まったことがいまだに守られていないことに怒りが爆発。
もと夫の通勤カバンに隠されている通帳を、何としてでも取り出そうと決意しました。

通勤カバンは合皮製。
もと夫はファスナーのフックに鍵をつけて、開けられないようにしています。

外ポケットの内側が布になっていたので、開けるにはここしかないとハサミで切り込みを入れ、出来た穴を指で広げ…。

そこにもと夫が飛び込んできました。
私は突き飛ばされ、カバンを取り返されました。

なんてことするんですか! あー、怖い!!

もと夫は窓の外に向かって大声で叫びました。

ハサミでカバンを壊すなんて、あー、怖い! 警察に訴えます!!

もと夫は大声で怒鳴りながら、破れたカバンを持って外へ出ていき…

本当に警察に私を訴えたのでした。

警察官の来訪

その日、自宅には長女いちごもいて。
もと夫が出て行ったあと「うるさいなあ」と言いながら、部屋から出てきました。

いちごはその頃中学生、長引く夫婦ゲンカに辟易してました。

なんかお父さんがお母さんを警察に訴えるんだって。本気かな

はあ? フツーそんなんしないでしょ。カバン壊されたくらいで

子ども達ももと夫が通帳などを隠し、私を締め付けていることは知ってました。
学校や部活で必要なお金をもらいたくても、父親の許可をいちいち取らなくてはいけないので、迷惑を被っていたんです。

2人でのんびりしていると、

ピンポーン

玄関チャイムが鳴り、インターフォンに警察官の姿が。

本気だったみたい

えーーーっ!?

私はため息をつきながら、玄関先に出ました。

困る警察官

警察官は2人、白バイで乗りつけていました。

私が玄関先に出ると、警察官はキョトンとしました。

「あのう、ここの奥さんですか?」

はい、そうです

「いや、ご主人が警察署に来て、奥さんから逃げてきたというものですから。しかし、奥さん、…落ち着いてますよねぇ?」

えぇ、そうですね(笑)

どうやらもと夫は破れたカバンを持って警察に駆け込み、私が家でハサミを振り回しているとウソをついたようでした。

警察官は夫婦ゲンカでヒステリーを起こした妻が暴れていると思い込んでいたようで、私が取り乱した様子もなく穏やかに対応したのでびっくりしたようです。

そもそも警察ざたになるような夫婦ゲンカがあったら、近所も騒然としているもの。
でも、ご近所も全く静かで落ち着いてました。

「困ったなあ。本部に聞いてみます」

警察官はすっかり出鼻をくじかれて対応に困っています。
警察署としばらくやり取りしたあと、恐縮しながら、

「奥さん、申し訳ないんですが、本部まで来てもらっていいですか? 一応、ご主人がそこにいるので」

いいですよ

「すみませんねぇ」

いいえ、こちらこそすみません

警察署は家からそう遠くないところにあったので、白バイ警官と並走して、自転車で向かうことになりました。

生活安全課

警察署の生活安全課の一室に通されると、若い女性警官が対応してくれました。

「何があったの?」

実は今、離婚調停中で…

私はもと夫の浮気発覚からこれまでの一連の出来事を話しました。

「あぁ、なるほどねぇ」

DVでもなく、ただ通勤カバンを壊されたからと妻を警察に訴えに来た男は、生活安全課の警察官にも奇異に映っていたようです。

「調停で話し合うように言われたのに、いまだに話しが出来てないのね? ここで話し合う? 家で2人で話をするのは無理でしょう?」

…そうですね。お願いできますか?

ほどなく、もと夫が男性警官に付き添われてやってきました。
カバンを両手で抱きしめて、見るからにビクビクした様子です。
「警察に訴えます!!」と威勢よく出て行った時とは、様子が全く違っていました。

もと夫はヒステリックに叫びました。

なんでこんなことするんですか! 二度としないでください!! 怖くて家に戻れないから、出て行ってください! あー怖い!!

私が調停の話をしようとしても一切受け付けません。

二度としないと誓ってください!出て行ってください!

元夫はカバンを抱きしめ、私から目を逸らし、ぶるぶる震えたフリをしています。
全く話になりませんでした。

しばらく不毛なやりとりが続いた後、男性警察官が助言しました。

「普通は旦那さんが家を出て行くものですよ」

なんで僕が出ていかなくちゃいけないんですか!?僕は被害者なんですよ?

「被害者が家に戻ると『自ら加害者の元に戻った』ということになる。だからです」

もと夫はこれに納得したようです。
被害者でいたかったからだと思います。

それじゃ僕が出ていきます

「2人で家に帰ると、またトラブルになるかもしれない。旦那さんが先に帰って家を出て、しばらくしてから奥さんが家に戻ることにしましょう」

女性警官の助言

私はもと夫の30分後に家に帰ることになり、その間、女性警官と話をしました。

「さっきのを見て、どちらが悪いとは言わないけど、あの旦那さんと話をするのは無理だと思ったわ」
「調停をやってるんだったら、そこでだけ話した方がいいよ」
「弁護士を立てた方がいいんじゃない? 私の友人にも離婚した人がいるけど、すごく楽になったって。お金を払う価値はあると言ってたよ」
「2人で一緒にいない方がいい。警察としてはどちらかが被害者になるかもしれない状況は避けてほしい。別居した方がいいんじゃない?」

そうですね。…その方向で考えてみます

女性警察官にお礼を言って家に帰ると、もと夫の姿はすでにありませんでした。

お父さんは出て行くけど、心配ない。また帰ってくるから

いちごに言い置いて出て行ったそうです。
警察署で見せた脅えた様子は全くなく、普通だったということでした。

元夫の帰宅

警察官の助言により、出て行ったもと夫。

私は、てっきりこれで別居が始まると思ってました。あの様子でしたからね。
子ども達にもこんなことになってゴメンね、と謝りました。

しかし。

もと夫はなんと、翌日帰ってきたんです。

その日、私は子どもの部活の集まりで出かけてました。
もと夫もそれを知っていたので、もしかしたらもと夫が荷物を取りにくるかもと思い、わざとゆっくり目に帰ったんです。

そしたら、

お帰りー

もと夫はリビングに寝そべって、テレビを観てました。
つい昨日、警察署で見せた脅えた様子は毛ほどもありません。

どういうこと?

初めてもと夫を「怖い」と思いました。

事件が与えた影響

事が起こったときのもと夫の対応、①外に向かって大声で私を非難する、②警察に訴える、③警察署でことさら脅えたフリをする、などなどは、全て私を陥れるための行動でした。

もと夫は浮気をしたり、私の特有財産を隠したり、明らかな不法行為をしましたが、私は何もしていない。
だから責めるところを必死で作ろうとしていたんです。(後の裁判で明らかになりました)

ちなみにもと夫は破れた通勤カバンをそれ以降も使い続けてました。
ポケットの内側が破れているだけで、使用には全く問題なかったからです。

もと夫の行動は支離滅裂で矛盾だらけでした。
こんなことが何の役に立つでしょうか。

警察は民事不介入

警察は民事不介入なので、夫婦ゲンカに介入しません。

しかし、DVが疑われる場合は別です。
DV防止法という法律がありますし、暴力が疑われる場合には、殺人など最悪の事態を避けるため、介入してくれます。

けれど、それを利用して、離婚したいためにありもしないDV被害を訴える、ということがあると聞きます。

もと夫もこれに近いことをしたわけですが、でっちあげはでっちあげ。
裁判で私を暴力妻に仕立て上げようとした夫の目論見は、上手くいきませんでした。

今の世の中、ウソを真実に書きかえるなんて簡単にできません

警察を利用したって無理なことです。
人をだましたり、陥れたりしようとしてもウソは必ずばれます。

正直にいることが、裁判上でも自分にとっても、結局一番楽で正しいことなんだと私は思います。

タイトルとURLをコピーしました