こんにちは、ねりきりです。
せっかく審理終結して判決日が決まったのに、口頭弁論再開の申し立て…。
不毛な離婚裁判の行方はどうなるのでしょうか。
【離婚裁判体験談】書面バトル再び。からの、口頭弁論再開の申し立ての続きです。
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口頭弁論再開の申し立て
昨年の源泉徴収票を提出しないもと夫。
そこで、ジョシー先生が口頭弁論の再開を申し立てました。
これは審理終結を取り消して、再び裁判をやりましょう、というものです。
ただし弁論再開は裁判所の職権で発動するものなので、受理されない場合もあります。
けれど、「直近の収入資料」は公平な養育費の算定に絶対に必要なもの。
裁判所は必ず口頭弁論を再開するでしょう。
となれば調査嘱託が必ず行われ、もと夫が源泉徴収票を提出しなくても、勤務先からもと夫の年収資料が得られます。
さらに、裁判に必要な資料の提出を拒んだことで、もと夫に対する裁判官の心証は悪くなるでしょう。
勤務先を裁判に巻き込んだため、もと夫の社内評価もガタ落ちになるかもしれません。
もと夫にとって良いことは一つもないのです。
さて。
追い詰められたもと夫がどうしたかというと…。
もと夫陥落す
さすがのベンゴ氏も今後の展開が読めたのでしょう。(そもそもプロなんだから読めなきゃおかしい)
もと夫がようやく昨年の源泉徴収票を出してきました。
被告(私)の行為のせいで年収が45万円近く下がった!
と息巻いていたもと夫。
さてさて、昨年の年収は…。
上がっとるやないかーーーい!!
全力でツッコミました。笑
今年の年収はなんと
もと夫の2年前の年収は、3年前の年収より約45万円下がってました。
しかし、昨年の年収は、2年前よりなんと約45万円上がってました。
つまり、なななんと3年前の水準に戻ってたんです!
下がったり、上がったり。もと夫の年収
もともと、もと夫の年収は乱高下が激しかったんですよ。
IT企業ってわりと景気の変動を受けやすいし、勤務先がワンマン社長で、鶴の一声で給与体系がガラリと変わったりしてたから。
しかーし。
もと夫はそんなことには一切触れず、訴状ではこんな風に主張してました。
離婚争議のせいで出張にいけなくなった。さらに、被告(私)が別居を強行したせいで家事・育児のすべての負担をしなければならなくなった。
おかげで役職が下がり、年収が下がった!
もと夫が離婚争議のせいで出張にいけなくなったのかどうかは、正直言ってわかりません。
少なくとも離婚争議中にそんな話を聞いたことはありませんでした。
別居直後のもと夫が、それまでと比べて異様に早い時間に帰宅していたのは確か。
でも「家事・育児のすべてを負担した」はウソですね。私も手伝ってたもん。
そしてもと夫が提出した証拠によると、もと夫の役職が下がったのは別居前でした。
わけがわかりませんね。
けれども、たまたまだったのか努力の甲斐あってか(?)、もと夫は2年前の年収を下げることができたよう。
もと夫は「養育費が安くなる、ラッキー」とでも思ったのでしょうか。
去年のうちに判決が出れば、2年前の低い年収で養育費が計算されるはずだったんですけどね。
もと夫が膨大な書面を提出していたせいで、裁判は伸び伸びになり。
11月の本人尋問、1月の審理終結で、私はもと夫の昨年の源泉徴収票を求めていなかったんだけど。
1月末提出のもと夫の「陳述書」で気付いちゃったんですよね。
被告(私)の行動により、年収も45万円近く下げて損害を受けた!
上がってますやん。
出来の悪いコントみたいなオチでしたね。w
もと夫のいいわけ
もと夫風に言うと「被告(私)のせいで年収が下がったと主張してたけど、実は上がってた詐欺」笑
さすがにベンゴ氏もばつが悪かったのか「上申書(5ページ)」で以下のようにいいわけしてました。
特別手当と住宅控除
原告(もと夫)は現在、うつ病から職場復帰の経過中で、昨年6月以降は東京の社宅で暮らしている。
→職場復帰で社宅暮らし? よくわかりませんが…
そのため形式上、毎月特別手当2万円が加算されている一方で、社宅料2万円が控除されている。実質的に原告の収入増には実体がない。
→証拠として添付されていた給与明細によると、特別手当加算と社宅料控除は昨年の7月以降のことなので、「実体のない収入増」は12万円。残り約33万円は実体があるのでは?
特別加算は時限措置で間もなくなくなるので、今年の年収は下がる見込みである。
→「見込み」であって、確実に下がるわけではないんですよね。
それに、養育費の計算は直近の収入資料を元に行うのが原則です。弁護士が知らないはずないですよね。
両親の扶養
一昨年、義母が手術をして生活が不自由になったことから、原告は一昨年末から両親を扶養しており、以下の金額を両親の口座に振り込んでいる。
昨年 約70万円
今年(3月まで) 52万円
両親の扶養負担を考慮すると、今年の実質的年収は100万円以上下がる見通しである。
→おそらく税金対策のために両親を扶養に入れたのでしょうね。私が扶養から抜けて、税金が高くなったから。
でも、この振り込みもツッコミどころ満載だったんです。
まず、義母への振り込み額は毎月1万円。ケチくさっ。
プラス昨年は変な時期に数十万円単位のお金を振り込んでました。
多分、手術費用を貸した…とか、そんなところでしょう。絶対、返してもらってると思うわ。
そして、特筆すべきは今年の振り込みです。
1月、2月の義母への1万円に加えて…
3月初めに50万円!!!
振り込み日は上申書の作成日の2日前でした!!!!
ミエミエ過ぎるやろ~~~~笑
どう考えたってこじつけやん!
弁論再開の申立の取り下げ
もと夫の昨年の年収が明らかになったため、弁論を再開する必要はなくなりました。
よってジョシー先生は、もと夫が上記の書面を出した翌日に「上申書(2ページ)」を提出し、弁論再開の申し立てを取り下げました。
ついでにもと夫のいいわけについて、以下のように反論してくれました。
「特別手当と住宅控除」についての反論
社宅料は、住居費用として当然原告が負担すべきものである。
年収から控除すべき理由はない。(もと夫の言い分が通るなら、私の家賃も引いてくれよ、ってなりますよね)
また、原告の勤務状況について診断書等の客観的資料がなく、今年の原告の年収が減額する可能性が相当程度確実であると合理的に推認できない。(裁判所はあやふやな情報を元に養育費を算定しない、ってことです)
「両親の扶養」についての反論
原告の子らに対する扶養義務は生活保持義務であるのに対し、老親に対する扶養は生活扶助義務であり、養育費や子らの教育費に優先しない。(親を養うより子どもを養う義務の方が大事だし強力だってこと)
なお、原告は本人尋問で「親族らを自宅に住まわせる」と発言しており、賃料収入を得ることが予想されるが、その場合、原告の収入が増額する可能性があることを付言しておく。
一刀両断でした!
ジョシー先生、カッコいい!!